遺産相続ケーススタディ
先妻の子に相続権はあるの?
夫の先妻に子どもがいる聡子さん(38歳)の場合
聡子さん(38歳)は、5年前に正夫さん(46歳)と結婚し子どもを1人儲けましたが、正夫さんは再婚で、先妻との間に子どもが1人います。
最近、聡子さんはそのことが気がかりです。毎月の養育費は別として、夫にもしものことがあったら、財産もその子に渡ってしまうのでしょうか?
夫の財産は、これから自分たち2人で築いていくものでもあります。
それにできれば、かわいいわが子にできるだけ多くの財産を残してあげたいとも考えているのです。
先妻の子にも相続権はあります!
この場合、正夫さんの先妻の子にも相続権はあります。正夫さんが亡くなった場合、聡子さんと聡子さんの子、先妻の子との3人が、法定相続人として遺産分割協議をすることになります。
相続分は、聡子さんが1/2,残り1/2を子どもの頭数で割った分が法定相続分となります。
子どもが1人なら先妻の子と1/4ずつ、2人ならそれぞれ1/6ずつです。
分け隔てなく、平等に相続することとなります。
ご主人の遺言を書いてもらう
どうしても、わが子に多く遺産を残したいのであれば、ご主人にそういった内容の遺言を書いてもらうことです。
ただ、ここで注意していただきたいのは、「遺留分」です。
聡子さんの場合、先妻の子には、法定相続分の半分の1/8の遺留分があります。
もし、先妻の子にとって、この割合より少ない相続分の遺言書を書いたなら、先妻の子にはこの割合までの財産を請求する権利がありますので、ご注意下さい。
生前贈与をしておく
また、ご主人からあなたのお子さんに生前贈与をしてもらうのもひとつの方法です。生前贈与は、特別受益として遺留分の算定の基礎になりますが、亡くなる前1年間に遺留分を侵害する目的でしたものでなければ、算定の基礎にはなりにくいので、早め早めに生前贈与を行うことは有効です。
贈与税がかからない範囲で、生前贈与をする場合、コツコツと長期的に贈与していく必要があります。
あなた自身の貯金は、あなた自身の名義で
ご主人が亡くなった場合の、相続時の相続対象財産は、あくまでもご主人名義の財産だけとなります。現在、特に目立った財産がなくこれから2人で財産を築いていくならば、あなたが稼いだ分はあなた名義にしておくことです。
そうすれば、あなたが形成した財産や、ご主人と共同で形成した財産を、先妻の子に相続させることにははならないでしょう。
ご主人のお気持ちも大切に
ご主人にとって、先妻は過去の人であっても、先妻の子は、あなたの子と等しく、「自分の子」です。ご主人のお気持ちを尊重なさった上で、法的な手立てを考えていかなければ、のちのちトラブルに発展する可能性もあります。
まずは、お2人でよく話し合い、揺ぎない信頼関係を築きながら、今後のご方針をお考え下さい。
相続の事情は、人それぞれ様々ですが、近年特に増加している「争続」を避けるためにも、まずは、当事者同士が、法律をよく理解した上で、よくよく話し合うことが大切だと思います。
相手の立場や、気持ちを尊重し、お互い感謝の念を持って接することは、相続の場においては特に重要だと、私どもも最近、痛感いたしております。
そうした上で、大切な財産の行く末を決めていきたいものですね。。。
当サポートセンターでは、あなたのお話をじっくり伺いながら、生前贈与、遺言書の具体的な書き方のアドバイスなどを心をこめて行い、トータルにあなたの相続をサポートしてまいります。
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司法書士 西川浩介

